
当店では、懐石料理の八寸にあたり、フランス料理では『オードブ
ル』、イタリア料理では『アンティパスト』、中華料理では『フンペン』
と呼ばれ、
日本料理の先付、前菜にあたります。
和食の厨房には、板場・揚げ場・焼場などがあり、八寸場という場
所が前菜を担当しております。
季節感を眼と口で楽しんで、これから出る料理に期待感と食欲を
高めさせるための重要なポジションです。
海のもの、山のもの、里のもの、出会いの滋味を楽しんで頂けま
すように・・・。
いわゆる茶懐石の一汁三菜では、椀は『汁』のことではなく『菜』の
ひとつに該当し、茶懐石のメインディッシュとなります。
お椀をほんのり温め、盛り込む品に下味を整え出汁をくぐらせ、香り
と共に盛りつける。
お客様のひとつ手前であつあつの汁をはる緊張の瞬間。
蓋をして、蓋の手前に椀筅で軽く水を打つ。
労をいとわない手仕事の美しさを感じる、日本料理の奥深さを感じさ
せる一品です。


瀬戸内海は潮の流れが比較的緩く、当宿近くを流れる、清流、揖
保川、千種川、市川など、大きな川が流れ込んでいることから、栄
養に富んだ砂泥地となっており、瀬戸内海の小魚の類はどれを
とっても美味しい。地元で獲れる新鮮な海の幸を味わいください。
地元、成山新田で収穫されたミネラルをたっぷり含んだ地野菜を中
心に使用しています。
干拓地を利用した広大な畑で採れる野菜や果物はとても美味しく、
大根、人参は国の指定産地になっています。
四季折々の旬の野菜は、本来の旨みがよく引き出されます。


お客様に感動、喜びを感じていただけるよう、朝は早くから朝食の
準備、お昼はお昼のお食事の準備、夜も遅くまで仕込みの日もあ
ります。でも、みんな仕事に誇りを持っています。お客様に喜んで
いただこうと、一生懸命です。
心をこめてお作りする気持ちが伝わり、皆様に幸せを感じてもらえ
るお料理を目指します。

ゆったりとお休みになられた翌日の朝食も旅の楽しみのひとつで
す。
篭に盛られた彩り豊かな食材をバランス良く色々楽しんでいただ
けるよう、ご用意しております。
一日のはじまりが、快くスタートできますように・・・。
